情報には、”情”がある。という話。

情報には、”情”がある。という話。

いつからか盛んに使われるようになった「情報」という言葉。

僕にとって、最初、それはとても無機質な言葉に聞こえていました。

僕は学生時代、情報専攻でした。機械と会話する、プログラミングをして、ソフトウェアをつくっていました。

そこは、実感として、無機質な世界でした。朝から晩までコンピュータと向き合っていて、人とのコミュニケーションがすこしおろそかな世界。そう感じていました。

そんなとき、”情報には「情」がある”、ということが気になりだしました。

“情報”って言葉は、誰が考えた言葉かもわからないけど、そこには一つの警告があるような気がしましたのです。

とてもシンプルなのですが、情報とは「情を、報じる」ことなんだ、と。

すべてが無機質な情報であふれるこの世界で、これから重要になるのは、

あなたがどう思うのか、あなたが何を感じるのか、あなたはどうしたいのか。

自分の気持ちの部分なのではないだろうか。と。

このページで、一貫していっているように「個」をどれだけ伝えられるか、個をどれだけ大切にできるのか。

これからそれが、人として価値を見いだせるか、そういう境目になるような気がするのです。

というような話を就職活動でして、僕はコピーライターになりました。で、今それは間違っていなかったと思っています。

すべてが機械になる世界で、僕たちがこれから生き残っていくには、「情」をどれだけ大切にできるか。それをアウトプットできるか。ということにかかっている気がしています。

企業が想いをこめてつくったプロダクト、サービスを、情をもってつたえる、それがコピーライターの仕事だと思っています。

情を報じる、情報を。経営者にも、政治家にも、すべての人に、そうおもってもらいたいと、僭越ながらそう考えています。
(ちょっと抽象的な話でした。。。)では!

 

「“10年後の当たり前”をデザインする。」

「“10年後の当たり前”をデザインする。」
とは、スティーブ・ジョブズの言葉。

日本にも、”10年後の当たり前”をデザインしたコピーライターがいる。糸井重里さんだ。

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コンビニでこんなサービスやイベントをやってくれたらいいな、と思えるアイデアを考えよう。
の課題に対して、マドンナがコンビニでコンサートする。コンビニが映画館になる。などアイデアの奇抜さを競い合ったが、講師の糸井重里先生は、カップラーメンにお湯を入れてくれるサービスがあったらいいのにね。…と。
(谷山雅計著「広告コピーって書くんだ!読本」より)
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アイデアは、尖っていないければイケナイ!となんとなく思いがちなもの。だけど本当に浸透するアイデアは、意外と身近なところで息をひそめていたりする。その種を掬いあげて形にできるから、糸井さんはいつの時代も新しい。

目先の新しさでがんじがらめになるとき、いつも立ちかえる大好きなエピソード。

新潮文庫「Yonda?」東京ガス「ガス・パッ・チョ!」を生みだした谷山雅計さんのこの「コピー読本」は、
コピーの書き方を通して「社会の見方」を教えてくれる。あたまが固くなったとき、読み返したい本。

「たたんでくれてありがとう」

「たたんでくれてありがとう」

知る人ぞ知るこの名文。カゴメの飲料製品(野菜生活など)の、パッケージをたたんだときに、あらわれる一文です。

「たたんで捨てる」というユーザの能動的行為と、そのときの気持ちを考えつくした絶妙なメッセージ。すべて平仮名で書かれているところも、嫌らしさを消してくれています。

誰も見てないだろ?と思いきや、受動的広告コピーとは違い、自分の能動行為に結びついた言葉は深く残るから、たくさんのブログなどでシェアされています。(社会に溢れてくるほとんどの広告コピーが、誰の記憶にも残らず消えていくというのに!)

みんなが優しい気持ちになれて、地球にちょっと優しくて、そして企業のことも好きになれる。たたんでくれた人だけに届く、素敵なコピー。

カゴメの飲み物を買ったときは、ぜひたたんで、コピーを眺めてみてください!では!

 

“東京R不動産”のコピーライティング

“東京R不動産”のコピーライティング

「いちばんイケてるWEBサイトは?」と聞かれたら僕はいつも「東京R不動産です」と答えています。もうこの1年くらい不動の1位です。

輝かしいFlashもなければ、お金のかかった動画もありません。ここには、運営している人たちが、自分の足で訪れて、本当に気に入った物件だけが並んでいます。そしてそのすべての物件に、担当者が感じた「本音」の紹介がついています。きっとすごく手間のかかる作業だけど、おかげで今までの機械的不動産サイトにはなかった、信頼や品質が生まれていると思うのです。

例えば不動産のカテゴリーは「願望GOOD」「お得なワケあり」「レトロな味わい」とか。キャッチコピーは「眺望にご満悦!」「大ルーバルに焦らされて」「音を楽しむ家」とかとか…。本文も「僕はこのあたりは気に入らないんですが…」とか、極めて個人的なもの。

とてもゆるくてコピーらしいレトリックもなければ、新しいアイデアというわけでもない。でも体感から生まれた本音だから、すごく自然に伝わってきます。僕は、これが今社会に求められているコピーだし、いま日本で一番コピーライティングされているサイトだと、訪れるたび思います。
見たことない方は、ぜひいちど訪れてみてください!では!

http://www.realtokyoestate.co.jp/

コピーはカレーと一緒で、つくってすぐ食べたり使ったりしてはいけない。

コピーはカレーと一緒で、つくってすぐ食べたり使ったりしてはいけない。

少し寝かさなくてはいけないのだ。つくりたてというのは、ホカホカと湯気が立って、いかにも旨そうなのだが、ここですぐに手を出してはコトをしそんじるのである。
いろんな言葉を引っぱり出して、斜めにしたり逆さにしたりウシロ向きにしたり縛ったりローソクたらしたりして、さんざんいたぶって、ヨーシこれなら世の中の荒波に耐えて、立派にポスターとして世間のサラシモノになってゆけるだろう、と、深夜チカチカと疲れた眼を刺激する蛍光灯の下で、勢いよく原稿用紙に書きつけたコピーも、翌日、さんさんたる太陽の光に当ててみると、情けなく干からびていることがあるのだ。・・・

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故・井澤幹雄さん著『コピーライターの○△□』から。
昭和58年に出版され現在は絶版となっている書籍だが、30年前も現在も、コピーライティングの根元はいっしょであることがよく示されていたため、引用した。

広告は変わる。言葉も変わる。しかしコピーは変わらない。
コピーライターの仕事は変わる。しかしコピーの作り方は変わらない。

カレーのように。寝かされた後も、おいしく響く言葉を生みだしたいものである。

 

「IBM ソーシャル コンピューティング ガイドライン」がすごい!

「IBM ソーシャル コンピューティング ガイドライン」がすごい!
~「個」が「企業」をつくる社会について~

企業に属す人たちのブログ/SNSに関する問題。日本の多くの企業では、実名を晒すことが禁止されています。だけど社会が「個人が情報発信する」方へ向かい、その流れに企業が抗えば、亀裂が生まれてしまいます。

そこでIBMは、それらをきちんとルール化することにしました。それがこのガイドラインです。

まず、前段がとてもカッコいい。
“「マス・コミュニケーションではない、個々のコミュニケーションの広がりという新しいモデル」により「IBMの最大の資産である社員の専門知識を、お客様、株主およびそれぞれの地域コミュニティーと共有する」ことができる。” と断言し、積極的に個人発信を推奨しています。

そして各項目がまたカッコいい。
■IBMは自由な対話や意見の交換を支持します
物事の考え方をやりとりすることで、IBM社員が重要な利益を引き出したり提供したりすることができると信じてやみません。

■身分を明かして活動しましょう

■一人称で語りましょう
自分自身の意見で、個性を前面に打ち出し、思っていることを語りましょう。

■IBMのお客様、ビジネスパートナー、サプライヤーの皆様を守る

■価値を付加しましょう
-自分自身や同僚、お客様の仕事や問題解決に役立つ
-知識やスキルの習得に役立つ
-IBMの製品、プロセス、方針の改善することに貢献する
etc…

とても素晴らしいと思うのと同時に、企業に属している自分にも耳が痛い内容でもあります。

個人の情報発信は、つい、リスクばかりに目がいくけど、社員が日々の業務で積み重ねている専門知識、経験、能力、感性を、きちんと発揮する場が用意できれば、どんな企業広告よりも、確実に企業にとってプラスになるはず…!
なんだと、このIBMのガイドラインに思い知らされました。

それでももちろんリスクは存在するので、企業も、個人も、判断が必要です。だけど、企業に属す人、企業を経営する人。みんな一度は目を通して、そして考えてみてほしい、すごいガイドライン

http://www-06.ibm.com/ibm/jp/about/partner/scg.html

この歳の旅は 大きなつばさになる。

この歳の旅は
大きなつばさになる。

こどもには、もっと
旅をさせるべきだと思うのです。
旅先でしか学べないことがある。
いましか学べないことがある。
だから、ことし、こどもと。
いっしょに過ごせる夏は、
多いようで、きっと少ないから。

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「ANA MAMA」というキャンペーンの広告です。とても温かいキャンペーンだし僕の好きなコピーなのでご紹介。

僕自身、小さい頃の旅行の思い出は、やっぱり今でも残っています。それが外国という異文化、異世界であればなおさら。「世界にはきっとまだまだ楽しいことがあるんだ」と、五感で感じ取ることができる。1回の旅は、きっと飛躍的に、人生を拡げるレバレッジになるはず!

今日は、こどもの日。みなさん旅をしているのでしょうか?(僕は会社の近くのスタバにいて残念です。)
こんな親子での楽しい旅が、たくさん生まれる国になったら、日本の未来も少し明るくなるかもと思う。そんなことを考えさせられる、ぼくの好きなコピーです。それでは!